研究概要 |
今年度は、研究課題に沿っていくつかの成果を挙げました。我々の模型は、Renormalizable Minimal SO(10) GUTとして世界をリードするものですが、この模型の予言能力の高さゆえに、観測と様々な予言の間の整合性に、問題点も鮮明に出てきます。だからこそ一歩一歩堅実に理論を構成できます。こうした中で、理論は4次元では、細部にわたっては、整合性を満足できなくなっています。 この点は、2年ほど前から明らかになってきています。そこで、今までの模型を5次元に拡張して考えています。その拡張の仕方にも大きく2つの手法があり、ここでは、orbifold GUTといわれる2つのfixed pointでの境界条件で、SO(10)をPati-Salamに破る処方を展開しています。そこでは、bulkは、SO(10)不変で、1つのbraneでは、Pati-Salam (PS)不変性が実現されています。SUSYをgaugino mediation機構で破ると、素朴には、stauが最も軽いSuperP articleとなってDark Matterの立場からこまります。ここではPSの破れのvev(v_PS)が,Compact energy scale M_cより小さいとすることで、neutralinoをDMにすることができることを示しました。また、[Detecting...]は、TeV scaleでtriplet Higgsがvevを持つと、よく知られたmuon崩壊の精密実験から、neutrinoのMajorana性を検証できるという驚くべき可能性を論じたものです。[SO(2,d-1)Gauge...]については紙数から省略します。
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