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2008 年度 実績報告書

可解格子模型の無限次元対称性と有限サイズ量子多体系における様々な物理的応用

研究課題

研究課題/領域番号 20540365
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

出口 哲生  お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 教授 (70227544)

キーワード数理物理 / ループ代数 / 無限次元対称性 / ベーテ仮説法 / 可解高次スピン量子XXZ鎖 / 相関関数の多重積分表示 / カイラル・ポッツ模型 / 境界束縛状態
研究概要

(1)超可積分カイラル・ポッツ模型の固有状態空間の構築とs1(2)ループ代数の対称性
可積分カイラル・ポッツ模型(SCP模型)は2次元イジング模型を拡張する多状態可解格子模型である。その転送行列は、特に超可積分な場合、高次スピン量子XXZ鎖のL行列とq変数が1の冪根のとき交換する。この事実に基づいて、qが1の冪根のとき、高次スピン量子XXZ鎖の固有ベクトルがSCP模型のイジング的固有値に対応する固有空間を生成することを明らかにした。さらにSzがNの倍数のセクターにおいて、高次スピン量子XXZ鎖のL行はs1(2)ループ代数の対称性をもつことを証明し、ループ代数による縮退空間がイジング的固有値に対応する固有空間であることを示した。
(A. Nishino and T. D., J. Stat. Phys. 133(2008).)
(2)可積分な高次スピン量子XXZ鎖の形状因子と相関関数の多重積分表示
リヨングループの量子XXZ鎖の相関関数の方法を発展させ、可解な高次スピンXXZ鎖の量子逆散乱問題を解き、6頂点模型の合成模型に対するベーテ固有状態のスカラー積の公式を導いた。そして可積分な高次スピンXXZ鎖の形状因子の公式を導き、相関関数(EFP)の多重積分表示を一般スピンに対して求めた。(T.D. and C. Matsui, Nucl. Phys. B 814[FS](2009))
(3)1次元相関電子系の密度行列繰り込み群の解析と可解模型
開いた1次元ハバード鎖において境界格子点における束縛状態の解を求め、これと原研の奥村雅彦氏による密度行列繰り込み群の密度分布のデータとを比較した。(研究成果は未発表。)

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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