研究概要 |
研究の目的 気相成長時の微斜面を想定し,表面拡散場に流れが加わった場合のステップの形態不安定性について調べてきた。本研究では,これまでの成果を踏まえながら,主として溶液からの結晶成長時の結晶表面を念頭において、体積拡散場に流れが加わった場合の界面の不安定化について調べることが本研究の目的である。 本年度の実績 本年度は,これまでの2次元拡散場のステップ列の挙動についての運動のうち,積み残しの問題を調べた。シリコン(111)が1×1構造から7×7構造に相転移する温度近傍で,この2つが共存する微斜面上に吸着原子の流れが加わった時ので,ステップの挙動を調べた。この結果については,論文として発表した。また,これに関する問題として,昇華中のステップの挙動について調べ,論文として投稿中である。 また,3次元拡散場に接するステップの挙動については,まずは1次元ステップ列の束形成について調べるためのプログラムを作成した。このプログラムを用いて,小規模の計算を行い,プログラムの妥当性について調べた。 本プログラムを用いたシミュレーションについては,今年度本格的に行う予定である。
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