質点がつながった鎖状の系(高分子などの簡単なモデル)を研究した。質点が剛体棒でつながれた系に対しては、各質点の運動エネルギーの熱平衡値が等しくならず末端部で過剰となること、質点がバネでつながれた系に対しては、過渡的に末端部の平均運動エネルギーが過剰となる。等分配までの緩和時間τはバネ定数kに対して急速に増大し、Boltzmann-Jeans理論を用いた評価式τ∝exp(√^<ck>)とよく合致することがわかった。高分子、DNA,タンパク質、人工構造物などの鎖状系において末端部のエネルギーが過剰となる可能性を示唆している。
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