1.従来型の絶縁体に円偏光レーザー光を照射することにより、トポロジカル絶縁体への量子相転移を誘起できることをフローケの摂動論的手法を用いて示した。(井上純一氏(物質・材料研究機構)との共同研究、Physical Review Letters掲載済)。 2.線状転位欠陥の導入により、トポロジカル絶縁体の表面状態は、捩率のある時空にけるディラックフェルミオンとして記述される。その低エネルギー有効理論と、エネルギースペクトルの数値的研究を行った。(一部は井村健一郎、高根美武両氏(広島大学)との共同研究、論文をPhysical Review B 他に投稿中。) 3.フラストレート磁性体や、電子相関の強いトポロジカル絶縁体においては競合する秩序の間の双対性が、ベリー位相の起源とするトポロジカルな理由により誘起されることがある。その一般的な理論的枠組みを構築した。この双対性はいわゆるdeconfined criticalityと呼ばれる量子臨界現象において顕著となることが示せる。(International Conference on Frustration in Condensed Mattersにて発表)
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