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2009 年度 実績報告書

強レーザー場中における原子・分子再散乱電子の運動量分布及び応用の理論研究

研究課題

研究課題/領域番号 20540386
研究機関筑波大学

研究代表者

トン ショウミン  筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (80422210)

キーワード強レーザー / 再散乱電子空間分布 / 電子と原子イオンの衝突 / クウロンFocusing / 赤外線 / 原子過程の制御
研究概要

(1)強レーザー場における水素原子の再散乱電子運動量分布と空間分布を研究した。初めて、数値計算で再散乱電子の空間分布を再現した。その研究結果はJ.Phys.Bに登載された。再散乱電子の空間分布図はJ.Phys.B 2009年Highlightsとして引用された。
(2)以前開発した計算コードを調整して、パルースレーザーによってすべての再散乱電子のエネルギー分布を数値計算で得た。経験的な電子とイオンの衝突断面積を利用して、2次電離の確率を計算できるようになった。これは非逐次2次電離過程の解明に対して、重要な一歩である。
(3)最近赤外線補助の原子光電離実験報告があった、それに対して新しいメカニズムを提案した。その理論によって、赤外線における原子エネルギー構造はFloquet状態で描写されて、エネルギー構造は多重スーリトになる。具体的な形は赤外線の強度によって、制御できるようになる。各スーリトに通過したX線の量と位相によって、普通2重スーリトと同じのように、干渉の原理で原子電離過程の制御が可能になる。そのメカニズムを確認のために、第一原理によって、時間発展の計算コートを開発して、赤外線におけるヘリウム原子電離過程に対して、数値計算を行った。計算結果によって、実験で観察された現象を解明した。その研究結果はPhys.Rev.AのRapid Communicationとして、発表された。その上に、この新しいメカニズムによって、赤外線補助の原子光電離制御方法と提案し、カンザス州立大学の実験グループと共同研究で光電離過程の制御の提案を実験で行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Mechanisms of Infrared Laser Assisted Atomic Ionization by Attosecond Pulses2010

    • 著者名/発表者名
      X.M.Tong, P.Ranitovic, C.L.Cocke, N.Toshima
    • 雑誌名

      Physical Review A 81

      ページ: 021404:1-4

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Coulomb focusing effect on the space distribution of the rescattering electron wavepacket in the laser-atom interaction2009

    • 著者名/発表者名
      K.Sasaki, X.M.Tong, N.Toshima
    • 雑誌名

      Journal of Physics B : At.Mol.Opt. 42

      ページ: 165603:1-4

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Atomic photoabsorption process controlled by static and oscillating magnetic field2009

    • 著者名/発表者名
      T.Shirahama, X.M.Tong, K.Hino, N.Toshima
    • 雑誌名

      Physical Review A 80

      ページ: 043413:1-4

    • 査読あり
  • [学会発表] 強レーザー場における再散乱電子の空間分布2009

    • 著者名/発表者名
      佐々木康祐
    • 学会等名
      秋日本物理学会
    • 発表場所
      熊本大学(熊本県)
    • 年月日
      2009-09-26

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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