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2010 年度 実績報告書

時間変化する重力でみる学際的地球科学

研究課題

研究課題/領域番号 20540402
研究機関北海道大学

研究代表者

日置 幸介  北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (30280564)

研究分担者 古屋 正人  北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (60313045)
キーワード重力変化 / 2010年チリ地震 / 地震時地殻変動 / 降水量変動 / 陸水変動
研究概要

2010年2月27日にチリ中部で発生したモーメントマグニチュード8.8の大地震に関して、GRACEによる衛星重力データを用いて、地震時の重力変化を検出した。その成果は米国の地球物理学速報誌Geophys.Res.Lett.に掲載された。地震に伴う重力変化を衛星で観測したのは、2004年12月のスマトラ・アンダマン地震に続いて世界で二例目である。重力変化は最大で5μガル程度であり、既存の地震時重力変化計算プログラムには海洋地域では地殻と海水の密度差を考慮する必要があることが明らかにされた。なおスマトラ・アンダマン地震で初めて発見された地震後変動がチリ地震でも見られるかどうかについては現時点でまだ明らかになっていない。
降水量の時間変化に由来する重力の二次関数的な時間変化の世界分布を求め、その起源を明らかにした。特に、東欧やアフリカ大陸の最近十年の重力変化にはこの成分を考慮すべきことがわかった。この成果は欧州の専門誌Geophys.J.Int.に論文掲載された。
いずれの例でも、GRACEによる季節的および経年的な重力変化は、そのかなりの部分が陸水モデルで説明可能であることがわかった。同時に、そのモデルに含まれない雪氷や湖水の質量変動がGRACEのデータには有意に含まれることが明らかになった。地震時重力変化を推定する際に、陸水変動によるノイズをどのように除去すべきかに関して、アメリカ合衆国ネバダ大学リノ校で開催された国際シンポジウムにおいて招待講演を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Acceleration signal in GRACE time-variable gravity in relation to interannual hydrological changes2011

    • 著者名/発表者名
      Ogawa, R., B.F.Chao, K.Heki
    • 雑誌名

      Geophys.J.Int.

      巻: 184 ページ: 673-679

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Coseismic gravity changes of the 2010 earthquake in central Chile from satellite gravimetry2010

    • 著者名/発表者名
      Heki, K., K.Matsuo
    • 雑誌名

      Geophys.Res.Lett.

      巻: 37 ページ: L24306

    • 査読あり
  • [学会発表] Coseismic and postseismic gravity changes by the 2010 Chile earthquake : separating hydrological and tectonic signals in GRACE data2010

    • 著者名/発表者名
      Heki, K., K.Matsuo
    • 学会等名
      IGCP Workshop : separating hydrological and tectonic signals in geodetic observations
    • 発表場所
      Univ. Nevada, Reno, USA 招待講演
    • 年月日
      20101011-20101013
  • [備考]

    • URL

      http://www.ep.sci.hokudai.ac.jp/~heki

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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