研究概要 |
地震波の散乱波成分は地下の不均質構造を研究するのに有用である.震源から発射され、地下の散乱体で散乱され,再び震源に戻ってくるような散乱波があれば、それは解析には理想的な波である.本研究ではこうした波に相当する波形を,常時微動の自己相関関数から得られることを示した.そして伊豆大島の26観測点について,こうして得られた信号から減衰を現すパラメータQを推定した.得られた信号は後方散乱された表面波で構成されていることが分かった.2008年8月から2009年6月のデータを利用して、伊豆大島におけるQ値の時空間分布を得た.常時微動の自己相関関数から推定したqは地下構造の推定に有効であることが示された.
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