研究概要 |
塵微粒子集合体・焼結体に対して、真空下においてコンドリュール模擬粒子を1m/s〜数10m/sの様々な衝突速度で打ち込む実験を行うことにより、以下を具体的目的として研究を遂行する。本年度は、真空下において、コンドリュール模擬粒子を数10m/sまで加速するための実験のセットアップと、マトリックス模擬粒子である微粒子集合体や焼結体の作成と物性測定を以下のように行った。 1.コンドリュール模擬粒子加速装置の開発 現有の口径3.2mmの小型ガス銃を用いて以下に説明するコンフィギュレーションにより、試射を行った。ヘリウムガスで加速した鉄球弾丸により一次標的(ステンレス、アルミニウム板)に圧縮波をおこし、この波によって、一次標的後段に設置したコンドリュール模擬粒子である1mmのガラス球を加速した。現有の高速度カメラにより模擬粒子を撮像することで、その飛翔速度を決定したところ、100m/s程度の速度は達成できていた。ただし、1mmガラス球の飛翔方向がばらつくところが課題として残っている。 2.微粒子集合体・焼結体への衝突実験の準備 粒径0.1,1,10μmのシリカ微粒子を用い、数種類の空隙率の微粒子集合体を作成した。さらに、加熱温度・時間を変化させて異なる強度を持つシリカ微粒子焼結体も用意した。圧縮試験装置を用いて数10MPaまでの圧力を加えて、微粒子集合体の圧密応答を測定したところ、10μmの粒子層の空隙率はほとんど変化しなかったのに対し、0.1、1μm粒子層の空隙率は顕著に減少することが観察された。
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