研究課題
宇宙プラズマ中の磁気流体波動は振幅が非常に大きく、波動間の非線形相互作用が盛んであるため、これを複数の人工衛星データから検証し定量化する方法を開発している。また、数値シミュレーションにより得られたデータ、さらに実際の人工衛星データに対して開発した手法を適用し、宇宙プラズマ波動間の非線形相互作用に関する物理的議論を行っている。これまで、地球磁気圏衝撃波上流域における大振幅磁気流体波動への適用を念頭におき、カポンの方法として知られている波数の決定手法を、波動間相互作用を特徴づける高次相関解析の手法開発と検証を行ってきた。以下に、平成21年度に行った研究の概要と成果を示す。(1)複数衛星により得られたデータの前処理に関し、データの定常性の判定、データ補間など、いくつかの具体的な点についてデータ処理の手法を開発し、その有効性を議論した。(2)カポンの方法として知られる波数決定法を、波動間相互作用を特徴づける高次相関解析に応用する手法を開発した。現在2つの方法を開発し、これらの比較検討を行っている。(3)クラスター衛星(4点観測)など、観測点の数が比較的少数の場合と、近い将来計画されている数10地点以上の多点観測の場合とでは、波数決定、高次統計解析のいずれにおいても、有効な手法が異なることを見いだした。これに関しても、精度、雑音に対する脆弱性などの様々な観点から、手法の比較検討を行っている。
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