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2010 年度 実績報告書

三波川高圧型変成岩のエクストルージョンウェッジ

研究課題

研究課題/領域番号 20540441
研究機関東北大学

研究代表者

遅澤 壮一  東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (40160866)

キーワード三波川高圧変成岩 / エクストルージョンウェッジ / アウトオブシークエンススラスト / デュープレックス / 超塩基性岩 / エクロジャイト
研究概要

エクストルージョンウェッジの北側を中心に、背斜を確認した。しかし、構造は非対称で、エクストルージョンは背斜軸の北翼には対応しない。ここには、かわりに種々の変成帯からなるデュープレックスがアウトオブシークエンススラストの上盤に生じている。これらが、所詮、中央構造線からエクストルードした三波川高圧変成岩のエクスヒューム時の大構造である。なお、これらから、横臥褶曲は存在し得ない。アウトオブシークエンススラストの下盤はLテクトナイトを除いた緑泥石帯で、アウトオブシークエンススラストの影響で、乱雑に破壊されているのが特徴である。さらに下盤には大歩危砂質片岩があるが、これは実は2階建てで、2層準に発達することを確認した。大歩危砂質片岩のうち、構造的下位側の片岩は背斜に参加しているが、構造的上位の砂質片岩は背斜の北翼のみに存在している。
一方、薄片はほぼ作成でき、鏡下観察、また鉱物のEPMA分析から、三波川変成作用は、超塩基性岩の定置以降に起こったことが明らかになった。このことは、超塩基性岩がメランジェプロセスで定置したというより、堆積性岩塊である可能性が強いことを、現時点で示している。つまり、残念ながら、震源断層の化石としての見込みは薄くなっている。
石垣島の超塩基性岩も、岩相上の見かけも含めて、三波川帯のそれと類似している。一方、レリックでチタンオージャイトを確認した。これにグロコーフェンが重複して生じている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Sedimentary block-in-matrix fabric affected by tectonic shear, Miocene Nabae complex, Japan2011

    • 著者名/発表者名
      Osozawa, S., Pavlis, T., Flower, M.
    • 雑誌名

      Geological Society of America Special Paper

      巻: 121(In press)

    • 査読あり
  • [学会発表] 順次再動した日本海拡大時リストリック正断層,後期中新世カルデラ縁正断層,地表地震逆断層,一関市・奥州市での2008年岩手・宮城内陸地震(M6.9)2010

    • 著者名/発表者名
      遅沢壮一
    • 学会等名
      日本応用地質学会東北支部
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2010-07-23
  • [図書] 名護・やんばるの地質2010

    • 著者名/発表者名
      遅沢壮一・渡邊康志
    • 総ページ数
      1-208
    • 出版者
      名護博物館
  • [備考]

    • URL

      http://db.tohoku.ac.jp/whois/detail/08352db5f31f87cc64f8efbf6dce9704.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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