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2010 年度 実績報告書

太平洋における海洋プランクトン珪藻の古生物地理図作成

研究課題

研究課題/領域番号 20540460
研究機関独立行政法人国立科学博物館

研究代表者

谷村 好洋  独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部・環境変動史研究グループ, グループ長 (80141985)

キーワード太平洋 / プランクトン / 珪藻 / 古生物地理図
研究概要

現在の海洋プランクトン珪藻の地理的分布(プランクトン・プロビンス)は,亜熱帯循環の成立,パナマ地峡の形成、亜寒帯循環の成立など,新第三紀に起こった海洋循環の変化に密接に関わって成立したと考えられている.国際深海掘削計画で採取され,微古生物標本・資料センターに保管されている珪藻標本を用い,その仮説を検証するため本研究を遂行している.具体的には,属レベルで生存期間が長く,太平洋のほぼ全域に分布して多産する種の古生物地理図を作成し,これらと海洋循環変遷史とを対比することによって、上記検証を進めている
4年計画の3年目にあたる今年度は、昨年度に引き続き,Thalassionema,Cavitatus,Actinocyclus属に含まれる種を解析対象にした.国際深海掘削計画において北太平洋(Site 884),赤道太平洋(Sites 574,803,806),南太平洋(Sites 1023),インド洋(Site 266)から採取された6本のコアに加えて,南大洋-南太平洋より採取された2本のコア(Sites 274,278)を加えて解析を進めた.なお,古地磁気層序の確立していない4本のコア(Sites 266,274,278,574)については,微化石層序を明らかにし,微化石年代尺度を用いてコアの年代を明らかにした
約350試料より,Thalassionema属,Cavitatus属の各種を解析し,東赤道太平洋を代表する群集が28.5~26.5Maに成立し,亜熱帯循環の成立に伴って16.3Maに北太平洋北部に,17Maまでに南大洋にそれぞれ拡散して,3Ma前後にそれらが高緯度域から消滅したことなど,太平洋におけるThalassionema-Cavitatus属の群集成立過程が明らかになった.Actinocyclus属については,次年度の研究対象となった

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 日本海東縁部における最上部第四系の珪藻化石層序および珪藻有機物を起源とする黒色粒子の多産出2010

    • 著者名/発表者名
      秋葉文雄・谷村好洋・松本良・鈴木麻希
    • 学会等名
      日本地質学会2010大会講演要旨集, S-20
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2010-09-19
  • [学会発表] Evolution of cell size in Stephanodiscus from Lake Biwa with reference to life cycle strategy.2010

    • 著者名/発表者名
      Saito-Kato, M., Tanimura, Y., Julius, M.L.
    • 学会等名
      The 21th International Diatom Symposium
    • 発表場所
      St.Paul, Minnesota, USA
    • 年月日
      2010-09-02
  • [図書] ミクロな化石, 地球を語る2010

    • 著者名/発表者名
      谷村好洋
    • 総ページ数
      224
    • 出版者
      技術評論社

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公開日: 2012-07-19  

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