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2009 年度 実績報告書

超塩基性(かんらん岩)シュードタキライトの研究

研究課題

研究課題/領域番号 20540466
研究機関京都大学

研究代表者

小畑 正明  京都大学, 理学研究科, 教授 (20126486)

キーワード断層 / かんらん岩 / 摩擦融解 / マントル / 変形 / 地震 / Balmuccia / マイロナイト
研究概要

平成21年夏の現地調査によってイタリアのBalmuccia岩体では、断層脈シュードタキライトが、従来認識されていたよりもより広汎に、複雑なネットワークを作って、また様々な変形岩を伴って分布していることを含めて、その産状の全貌が明らかになってきた。断層脈メットワークにおいては、多数の断層脈が交叉関係にあり、初期に形成したものは塑性変形の要素が強く、後で切っている断層脈程脆性破壊の組織、すなわちカタクラサイトが卓越していることも明らかになってきた。これらの断層脈を携帯コアピッカーを用いて系統的にサンプリングを行いコレクションの整備を行った。これらサンプルについて、室内実験で光学顕微鏡、SEM、EPMAを用いて観察を行い、いくつかのサンプルについて鉱物科学分析を行って、変形と再結晶の温度圧力条件を求めた。東京大学では高解像度FE-SEMを用いて、シュードタキライト(極細粒部)の正確な記載を行うとともに、EBSDを用いてかんらん石の結晶方位を測定し、マイロニティックなサンプルについては一定の定向配列を示すことが明らかになってきた。これらのデータは変形メカニズム考察にとって重要な基礎データとなる。断層脈シュードタキライトには流離構造のはっきりした再結晶作用の進んだものから、流離構造の発達しない急冷組織の発達したものまで、幅広いスペクトラムが有ることが明らかになってきたことも今年度得た重要な研究成果である。これらの組織観察、岩石学的データは、地震発生時の岩石変形、ラプチャー(破断面)伝播、摩擦発熱融解、及びモーメント解放による地震発振機構を考える上で重要な基礎データとなるはずである。これらの研究成果は、ヨーロッパの国際会議、アメリカAGUで発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Two contrasting fabric patterns of olivine observed in garnet peridotite from a mantle-derived ultramafic mass2010

    • 著者名/発表者名
      Kamei, A, Obata, M., Michibayashi, K., Hirajima, T.
    • 雑誌名

      Journal of Petroloy 51

      ページ: 101-123

    • 査読あり
  • [学会発表] Ductile and brittle deformation in peridotite recorded in ultramafic pseudotachylytes and associated fault2009

    • 著者名/発表者名
      Ueda, T.
    • 学会等名
      AGU(アメリカ地球物理連合)秋期大会
    • 発表場所
      サンフランシスコ、米国
    • 年月日
      2009-12-18

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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