| 研究概要 |
複雑かつ高度に集積された分子系においては、メソスコピックなサイト依存性とダイナミックスの同時測定が重要であり、本課題では新規な時間分解発光イメージング法の開発を行っている。超短パルスレーザーによる光ゲートで時間分解イメージングを行えば、レーザパルスによって決まる時間分解能を維持したまま、そのダイナミックス・イメージを2次元検出器上に取得することが可能となる。サブピコ秒レーザと組み合わせた光パラメトリック増幅法では、従来法より高い時間分解能と高い感度が同時に得られる可能性があり、そのイメージングへの適用を行っている。
~100fsのレーザを用いて発生させたゲート光を可変長の光学遅延路に通し、任意の時刻での光パラメトリック増幅された信号を2次元CCDカメラで検出する装置を試作し、従来報告されているピコ秒ではなくサブピコ秒レーザを用いた始めての増幅信号が得られた。しかしながら、得られた信号画像のコントラストが十分でなかったので空間モードの選択・整形,ゲート波長の変更,非線形光学結晶の選択などの点で改良を行いながら、本手法を顕微イメージングへ適用する為に装置の改良を行った。また、本手法を顕微鏡下での時間分解イメージングへ適用する為に、専用の光学ポートを備えた顕微鏡を設計し製作した。今後はサブピコ秒顕微時間分解イメージの取得に向けて、装置の改良を行っていく。
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