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2009 年度 実績報告書

分子理論を基礎とする地球惑星大気の精密物理化学研究分野開拓

研究課題

研究課題/領域番号 20550019
研究機関首都大学東京

研究代表者

橋本 健朗  首都大学東京, 理工学研究科, 准教授 (40202254)

研究分担者 笠井 康子  情報通信研究機構, 電磁波計測研究センター, 主任研究員 (60281630)
キーワード原子・分子物理 / 大気現象 / 地球化学 / 惑星探査 / 分子理論
研究概要

地球惑星大気の放射を担う分子の分光学と反応を担う分子の素過程に関連する諸量を算出する分子計算システムと、結果を活用して大気実課題を研究する大気計算システムを、具体的応用課題に取り組みながら構築することを大きな目標としている。
温暖化等への寄与が疑われる酸素分子一水分子錯体(O_2-H_2O)の存在量が、気圧などの大気パラメータにどのように依存するか、地球全体で錯体はどこに多くあるいは少なく分布し、それが季節によりどのように変化するかのシミュレーションを継続した。多次元非常和分子振動解析プログラムシステムのオブジェクト指向化を進めた。複数グループとの共同によるプログラム開発を容易にするために、可読性、保守性、再利用性の高いシステムを開発することは非常に重要だが、本分野でほとんど意識されてこなかった。有限要素法を中心に、既存プログラムの問題点を解決しつつこのような特徴を持つソフトウェア開発に力を入れた。また、もともと禁制なO_2やN_2の振動の錯体内での遷移、分子間振動、結合音領域の赤外吸収強度の計算するための理論の問題点の研究を継続した
金星放射伝達計算における分子遷移線形の見積もりを行った。金星大気温度は、現在においても、放射伝達放射収支計算において正確に説明するのは難しい。その大きな原因として金星大気のような高温高圧下における分子スペクトルのライン線形の、特にスペクトル裾野の線形表現に問題がある事が指摘されている。分子科学の立場からは、実験的にも理論的にも非常に困難で、適切な説明はされていない。(すなわち、人類の英知が及んでいない。)本研究では測定された金星温度を正しい値と仮定し、それを説明する線形を検討した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Measurement of the pressure broadening coefficient of the 625 GHz transition of H202 in the sub-millimeter-wave region2010

    • 著者名/発表者名
      T.O.Sato, A.Mizoguchi, J.Mendrok, H.Kanamori, Y.Kasai
    • 雑誌名

      Journal of Quantitative Spectroscopy & Radiative Transfer 111

      ページ: 821-825

    • 査読あり
  • [雑誌論文] HO_2 measurements in the stratosphere and the mesosphere from the sub-millimeter limb sounder Odin/SMR2009

    • 著者名/発表者名
      P.Baron, E.Dupuy, J.Urban, D.P.Murtagh, P.Eriksson, Y.Kasai
    • 雑誌名

      Int.J.Remote Sensing 30

      ページ: 4195-4208

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Influence of C02 line profiles on radiative and radiative-convective equilibrium states of the Venus lower atmosphere

    • 著者名/発表者名
      Takagi, M., K.Suzuki, H.Sagawa, P.Baron, J.Mendrok, Y.Kasai, Y.Matsuda
    • 雑誌名

      J.Geophys.Res., doi : 10.1029/2009JE003488 (In press)

    • 査読あり
  • [学会発表] 気相水クラスター・水和クラスター2009

    • 著者名/発表者名
      橋本健朗
    • 学会等名
      豊田理化学研究所特別課題研究「核形成の学理と応用」第一回研究会
    • 発表場所
      八王子市、首都大学東京
    • 年月日
      2009-05-16
  • [備考]

    • URL

      http://smiles.nict.go.jp/index-e.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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