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2009 年度 実績報告書

アルケンのチイラン化を志向した新規な硫黄原子導入試薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20550032
研究機関埼玉大学

研究代表者

杉原 儀昭  埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (00272279)

キーワード硫黄原子導入 / アルケン / チイラン / ジチオビストリアゾール / 固相反応 / 1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキシド / シリカゲル / 水素結合
研究概要

本申請研究は,アルケンをチイラン化する新規で汎用性のある硫黄原子導入剤を開発することを目的とする.
昨年度に引き続き1,1'-ジチオビス(1H-1,2,4-トリアゾール)を用いたアルケンのチイラン化反応を検討し,ノルボルネンやジシクロペンクジエンが穏和な状況下でチイラン化されることを見いだした.スチルベンを用いた反応では,トランス体が定量的に回収されるのに対し,シス体がシス体とトランス体の混合物を与えることをも見いだした.他のアルケンとの反応も検討し,本チイラン化の適応範囲を明らかにした.
1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキシド(1)とシリカゲルを用いたアルケンの固相チイラン化につき,表面水酸基をなくしたシリカゲルや孤立水酸基がない微細シリカゲル,吸着性のないガラス粉末を用いた反応を行い,1の分解にはシリカゲルの表面水酸基が関与すること,チイラン化には孤立水酸基の存在が重要であることを明らかにした.このことからシリカゲル水酸基の反応への関与の詳細を明らかにするため,拡散反射IR分光法を用いた解析の結果,シリカゲルの孤立水酸基と1のカルボニル基とスルホニル基の間に水素結合による相互作用が示唆され,経時とともに変化することがわかった.アルケンとシリカゲルの孤立水酸基の間の水素結合の存在は示唆されたが,アルケンのどの部位と相互作用しているのかは明らかにできなかった.
塩化メトキシカルボニルスルフェニル(2)とアルケンの反応では,2がC=C結合に付加した付加物とチイランの混合物が生成することを見いだした.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (6件)

  • [学会発表] 33H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキシドとシリカゲルを用いた固相でのアルケンのチイラン化:機器による反応解析2010

    • 著者名/発表者名
      杉原儀昭
    • 学会等名
      日本化学会第90年会
    • 発表場所
      大阪府東大阪市
    • 年月日
      2010-03-27
  • [学会発表] 3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキシドとシリカゲルを用いた固相でのアルケンのチイラン化反応2009

    • 著者名/発表者名
      齋木彩
    • 学会等名
      第36回有機典型元素化学討論会
    • 発表場所
      鳥取県鳥取市
    • 年月日
      2009-12-10
  • [学会発表] ジアミノスルファンを用いたアルケンのチイラン化2009

    • 著者名/発表者名
      杉原儀昭
    • 学会等名
      第39回複素環化学討論会
    • 発表場所
      千葉県柏市
    • 年月日
      2009-10-15
  • [学会発表] 塩化アルコキシスルフェニルを用いたアルケンのチイラン化2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木隆仁
    • 学会等名
      第39回複素環化学討論会
    • 発表場所
      千葉県柏市
    • 年月日
      2009-10-14
  • [学会発表] 3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン1,1-ジオキシドとシリカゲルを用いた固相での2'-アダマンチリデン-9-ベンゾノルボルネニリデンのチイラン化反応:IRスペクトルによる反応解析2009

    • 著者名/発表者名
      齋木彩
    • 学会等名
      第20回基礎有機化学討論会
    • 発表場所
      群馬県桐生市
    • 年月日
      2009-09-29
  • [学会発表] 1,1'-ジチオビス(1H-1,2,4-トリアゾール)を用いたアルケンのチイラン化2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木隆仁
    • 学会等名
      第3回日本化学会関東支部大会
    • 発表場所
      東京都新宿区
    • 年月日
      2009-09-04

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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