化学-酵素法による構造明確化硫酸化多糖の合成

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20550110
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 高分子化学
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 大前 仁 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50300801)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: 酵素反応 / 高分子合成 / 生体材料 / 糖鎖

研究概要

生体内の硫酸化多糖であるグリコサミノグリカンは生物の分化・発達を制御している重要な多糖類である。本研究ではグリコサミノグリカンのうち、極めて合成困難なヘパラン硫酸と、癌関連糖鎖としても知られる硫酸化ルイスXオリゴマーの合成について重点的に検討した。その結果、ヘパラン硫酸モノマーの合成を達成し、硫酸化ルイスX関連オリゴ糖の合成も達成した。他に、強力な阻害能を有するヘパラナーゼ阻害剤の合成も達成した。

研究成果

• [雑誌論文] Rapid access to an orthogonally protected Lewis X derivative : an important building block for synthesis of Lewis antigens (2011)
  • 著者名/発表者名: M.Ohmae, J.Takada, H.Murakami, S.Kimura
  • 雑誌名: Chemistry Letters 40 ページ: 438-439
  • 査読あり
• [雑誌論文] Enzymatic polymerization to an alternating N-phthaloyl chitin derivative catalyzed by chitinase (2011)
  • 著者名/発表者名: M.Ohmae, K.Kurosaki, A.Makino, S.Kobayashi
  • 雑誌名: Chemistry Letters 40 ページ: 194-195
  • 査読あり
• [雑誌論文] Immobilization of His-tagged endoglucanase on gold via various Ni-NTA self-assembled monolayers and its hydrolytic activity (2010)
  • 著者名/発表者名: I.Nakamura, A.Makino, M.Ohmae, S.Kimura
  • 雑誌名: Macromolecular Bioscience 10 ページ: 1256-1272
  • 査読あり
• [学会発表] ケラタナーゼII 酵素に対する硫酸化ルイスX三糖基質の合成と酵素触媒挙動 (2010)
  • 著者名/発表者名: 高田順子・村上博亮・大前仁・木村俊作
  • 学会等名: 第59回高分子討論会
  • 発表場所: 北海道大学
  • 年月日: 2010-09-17
• [学会発表] キチナーゼ触媒重合による交互N-システイニルキチン誘導体の合成 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小出早苗・藤田勇樹・大前仁・木村俊作
  • 学会等名: 第24回キチン・キトサンシンポジウム
  • 発表場所: 東京大学弥生講堂
  • 年月日: 2010-07-13
• [学会発表] ヘパラナーゼに対する硫酸化糖阻害剤合成 (2010)
  • 著者名/発表者名: 藤田勇樹・大前仁・木村俊作
  • 学会等名: 第59回高分子学会年次大会
  • 発表場所: パシフィコ横浜
  • 年月日: 2010-05-26
• [学会発表] ヘパラナーゼに対する特異的阻害剤の合成 (2009)
  • 著者名/発表者名: 藤田勇樹・大前仁・木村俊作
  • 学会等名: 第58回高分子討論会
  • 発表場所: 熊本大学黒髪キャンパス
  • 年月日: 2009-09-16