本研究の目的は、循環型社会を意識した廃材の利用による多孔質炭素材料をVOC及びにおい物質の吸着剤に利用するための迅速評価法を確立する。研究成果を国内外の学会で発表するほか、論文発表を行い、さらに各種講演会で講演して、確立した評価法の普及を図ることである。平成23年度は最終年度にあたるため、これまでに確立した評価法の問題点の点検を行い、改良を重ねた上で、さらなる普及を図ることを目的として実施した。また昨年度に引き続き、岡崎の自然科学研究機構の基礎生物学研究所生物機能解析センター光学解析室における紫外線照射の共同実験を本研究に取り入れて行った。 直接本研究に関連する成果の一部を分析化学に掲載された論文(西本、津越)として発表したことに加えて、関連する成果を防菌防徽誌(西本)、分析化学(津越)、Analytical Methods(津越)に発表することができた。現在も投稿準備中である。また著書においても関連の評価法を紹介した。さらに国際学会5件(内1件は招待講演)、国内学会16件(内4件は招待講演、1件は受賞講演)において評価法とそのアプリケーションを報告することができた。発表学会は国際学会4学会、国内学会8学会(協会)に及び、広く評価法の普及を計るという当初の目的は達せられたと考えている。昨年度より開始した紫外線照射(分光照射)の共同実験についても主テーマとして2件、熱測定討論会において発表することができた。それ以外にも発表内容に組み込んだ発表もある。紫外線照射(分光照射)の共同実験については、発展テーマとして現在も研究継続中である。本研究の成果の一つである。
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