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2010 年度 実績報告書

土壌中における水銀のメチル化とその溶出に及ぼす環境要因の影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20550144
研究機関国立水俣病総合研究センター

研究代表者

松山 明人  国立水俣病総合研究センター, 疫学研究部・リスク評価室, 室長 (00393463)

研究分担者 丸本 幸治  国立水俣病総合研究センター, 国際総合研究部・自然科学室, 研究員 (90371369)
キーワードメチル水銀 / 総水銀 / 土壌 / 培養実験 / メチル化 / 溶出
研究概要

水銀濃度10ppmの模擬汚染土壌を新しく作成し、本研究の中で改良した超微量メチル水銀分析法を駆使して各種組み合わせ環境要因実験を行った。その結果について以下にまとめる。
・模擬汚染土壌の安定化処理が終了し、各土壌条件で総水銀濃度及びメチル水銀濃度が安定していても、周辺環境条件が変化すれば、それに伴って新たにメチル水銀は生成されることは、100ppmの各模擬汚染土壌と同じ傾向を示した。しかしその傾向は、安定化処理期間および組み合わせ要因実験期間、双方ともに100ppmに比べモデレートであり明確ではなかった。
・100ppmの模擬汚染土壌を用いた場合、組み合わせ環境要因実験の中で、大きく土壌中のメチル水銀生成に寄与している環境要因は光条件であり、培養温度を国内夏季平均気温である25℃程度に設定しても、光が無ければ土壌中における水銀のメチル化反応は、統計上1%以下の危険率で進展しなかった。しかし10ppmの模擬汚染土壌の場合、これほど明確ではなく環境要因間での有意差は全ての土壌で認められなかった。含有量の経時変化においても、土壌種によって異なり変動が激しく一定の傾向は示さなかった。今回の実験結果のみからでは判断できないが、土壌中の水銀濃度が高いほど、土壌中における反応がより明確化する可能性がある。
・土壌からの総水銀の溶出特性は、土壌種がもつ特性によって大きく異なり、赤黄色土壌の場合は安定化処理初期の時点から溶出が既にはじまる。メチル水銀の溶出特性について、最も溶出が激しい赤黄色土について主に検討を行った。結果は双方ともに溶出するが、10ppmの方が量的には少なかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Mercury speciation in the water of Minamata Bay, Japan2011

    • 著者名/発表者名
      Matsuyama, et al
    • 雑誌名

      Water Air and Soil pollution

      巻: 218 ページ: 399-412

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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