研究概要 |
潤滑油への溶解性保持のため対カチオンに長鎖アルキルアンモニウムカチオン塩基性芳香族残基やアルキルチオホスホニウムカチオン塩基性芳香族残基を配位子部位に含む配位子有機化合物群の大量合成を行った。次いで、配位子群から対応するランタノイド錯体群の大量合成を行った。具体的には配位子群を、既述塩基存在下でユウロピウム(赤色),テルビウム(緑色),ジスプロシウム(青色)等の金属中心発光特性を有するランタノイド金属塩化物と錯化させた。次いで、合成した錯体群基本分子構造及び物性を本大学所有の核磁気共鳴スペクトル、EI-MSまたはFAB-MSスペクトル、元素分析及等によって決定した。また、合成した錯体群の他の共存物との錯化挙動による赤色発光の変化を詳細に検討した。さらに、錯体の配位絶対構造を決定するために、本大学所有の申請者が専門委員であるX線単結晶構造解析装置を用いて測定を行い、炭素鎖が短いとコーン型絶対構造を有し、逆に炭素さが長いと1,2-オルタネート類似絶対構造に変化する。このように置換基の鎖長によって構造が全く変化するが、発光強度には影響がほとんどないことがわかった。
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