研究概要 |
GaN(0001), GaN(1-100)およびGaN(11-20)バルク単結晶上での酸素還元反応に対するI-V曲線を測定し、70℃における標準反応速度定数(k^0)を求めた。k^0はGaN(0001)上で1.3×10^<-15>cm s^<-1>, GaN(1-100)で7.2×10^<-9> cm s^<-1>,およびGaN(11-20)で3.3×10^<-8> cm s^<-1>であったことから、酸素還元反応に対する活性は、GaN(11-20)>GaN(1-100) >> GaN(0001)であることがわかった。 各GaN電極上にZnOを析出し、そのSEM, XRD 2θ-θスキャンおよびZnO(10-12)に対するωスキャンを調べたところ、どの電極上でもZnOがエピタキシャル成長していることがわかり、バルクGaN単結晶基板上でのZnOヘテロエピタキシャル電析に成功した。ωスキャンにおいてZnOに帰属するピーク成分の半価幅を求めると、GaN(0001)上で1.04°,GaN(1-100)で0.712°,およびGaN(11-20)で0.852°であった。半価幅からZnOのエピタキシャル成長の度合いは、GaN(1-100)>GaN(11-20)> GaN(0001)の順で高いと考えられるが、これは酸素還元反応に対する活性の大小とは異なっていたことから、このレベルはその他基板自体のmosaic spreadや、GaNとZnOの格子ミスマッチの違いの影響もあると考えられる。今後GaN(10-11),(10-12), (10-13)上へのZnOの電析と併せて、ZnOのエピタキシーを決める因子を調べていく予定である。
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