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2008 年度 実績報告書

オレフィン分離機能を有する銀イオン安定化有機ー無機ハイブリッド材料の創製

研究課題

研究課題/領域番号 20550177
研究機関神戸大学

研究代表者

蔵岡 孝治  神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (80356930)

キーワード有機-無機ハイブリッド / オレフィン / 膜分離 / 銀イオン
研究概要

本研究では、無機材料の耐化学薬品性、耐熱性にオレフィン選択性の機能を付加することを目的として有機-無機ハイブリッド材料を選択し、オレフィン分離機能を有する有機-無機ハイブリッド膜の創製を目指しているが、今年度は、主に新規なオレフィン分離膜の作製について取り組んだ。この中で(1)有機高分子の探索では、有機高分子として-COO^-基を有するポリアクリル酸ナトリウムに注目し、(2)有機-無機ハイブリッド化では、この有機高分子をゾルーゲル法を用いてシリカマトリックス中に担持することに成功した。具体的には、シリカ源としてテトラエトキシシラン、溶媒として精製水、触媒として硝酸、有機高分子としてポリアクリル酸ナトリウムを所定の組成で秤量し、撹拌することにより均質なゾルを作製した。作製したゾルを多孔質アルミナ管状膜上にディップコーティングすることにより有機-無機ハイブリッド膜を作製した。作製した膜をテトラフルオロホウ酸銀水溶液中に浸漬しイオン交換することにより銀イオン担持膜とし、エチレン、エタンの透過特性を評価した。作製した膜は、室温においてエタンに対するエチレンの透過率比(分離比C_2H_4/C_2H_6)が70と非常に高いエチレン選択性を示した。これは、イオン交換によりポリアクリル酸ナトリウムのナトリウムイオンが銀イオンに交換され膜中に担持されたためであると考えられた。作製した膜は、このように高いエチレン選択性を示したが、経時変化により銀イオンの還元のためかわずかに着色が見られた。次年度以降は、この銀イオンの安定性を高める手法、透過機構の解明について検討し、さらに高いオレフィン選択性を有する膜の作製を目指す。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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