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2010 年度 実績報告書

マルチバンドギャップ半導体のバンド構造制御と高効率太陽電池の作製

研究課題

研究課題/領域番号 20560008
研究機関山梨大学

研究代表者

鍋谷 暢一  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (30283196)

研究分担者 松本 俊  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (00020503)
キーワード高効率太陽電池 / 半導体物性 / 結晶工学 / 光物性 / 結晶成長
研究概要

太陽電池は燃料を必要とせず、太陽光を照射するだけで半永久的に利用できるため、身近な電力源としての役割は大きい。太陽電池の効率は、禁制帯幅で決まる起電力と、禁制帯幅よりも大きなエネルギーをもつ太陽光を吸収して生成されるキャリアによる電流の積で決定される。両者の間にはトレードオフの関係があり、禁制帯幅が大きい材料では吸収できる光子数が少ないため電流がとれず、逆に電流を多くするためには禁制帯幅を小さくする必要がある。本研究では、高い起電力を保ち、かつ太陽光を有効に吸収できる半導体太陽電池材料として、禁制帯中に中間バンドを有する半導体混晶の作製とその太陽電池への応用を目的としている。
分子線エピタキシー(MBE)によってZnTe(001)基板上にZnTeO混晶を成長した。酸素源はO_2ガスをRFプラズマによって活性化したものを用いた。ZnTeO混晶成長層厚が600nmのサンプルのX線回折において逆格子マッピングを行ったところ、酸素組成が0.49%であることがわかった。さらにこの酸素組成および膜厚では、成長層の面内の格子間隔は基板とほぼ同じ6.104Åであることから、コヒーレントに成長していることがわかった。
成長した試料のフォトカレントスペクトルを測定したところ、バンドギャップ(2.2eV)よりも小さいエネルギー(2.0eV)の光によっても光電流が生成されることがわかった。このことから、ZnTeO混晶ではバンドギャップよりも小さいエネルギーの光によっても光電変換が行われることが示された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (6件)

  • [学会発表] MBE成長したZnTeO混晶の構造および光学特性2011

    • 著者名/発表者名
      鍋谷暢一
    • 学会等名
      第58回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      神奈川工科大学(神奈川県)
    • 年月日
      2011-03-27
  • [学会発表] 局在順位を有する半導体ZnTeO混晶の光導電性評価2011

    • 著者名/発表者名
      鍋谷暢一
    • 学会等名
      第58回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      神奈川工科大学(神奈川県)
    • 年月日
      2011-03-27
  • [学会発表] Zn(C_6H_15O_3)_2をZn原料として用いたZnOのMOVPE成長2011

    • 著者名/発表者名
      鍋谷暢一
    • 学会等名
      第58回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      神奈川工科大学(神奈川県)
    • 年月日
      2011-03-25
  • [学会発表] Zn(C_6H_15O_3)_2をZn原料として用いたZnOのMOVPE成長と物性評価2010

    • 著者名/発表者名
      鍋谷暢一
    • 学会等名
      応用物理学会結晶工学分科会年末講演会
    • 発表場所
      学習院大学(東京都)
    • 年月日
      2010-12-17
  • [学会発表] MBE成長したZnTeO混晶の構造評価およびO組成の導出2010

    • 著者名/発表者名
      鍋谷暢一
    • 学会等名
      応用物理学会結晶工学分科会年末講演会
    • 発表場所
      学習院大学(東京都)
    • 年月日
      2010-12-17
  • [学会発表] 局在準位を有する半導体ZnTeO混晶の光導電効果2010

    • 著者名/発表者名
      鍋谷暢一
    • 学会等名
      応用物理学会結晶工学分科会年末講演会
    • 発表場所
      学習院大学(東京都)
    • 年月日
      2010-12-17

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公開日: 2012-07-19  

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