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2008 年度 実績報告書

酸化物半導体の光電子物性の解明と紫外線センサーへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 20560018
研究機関関西大学

研究代表者

齊藤 正  関西大学, システム理工学部, 教授 (30388417)

キーワード光物性 / 半導体物性 / 光デバイス / 物性実験
研究概要

本研究の目的は,酸化物半導体の光電子物性を解明し,小型・簡便な火炎監視装置などに使用できるソーラーブラインド紫外線センサーを実現することにある.
1. 材料の選択:はじめに,ソーラーブラインド紫外線検出器に適した酸化物半導体の選定を行った.火炎の発光スペクトルは受光できて太陽光に感度が無い波長帯として,260-280nmの波長域を検出することを考えた.この波長帯に対応するバンドギャップを有する材料として酸化ジルコニウムと酸化ガリウムを選定した.
2. 成膜と光吸収特性:アークプラズマ蒸着は高融点材料でも蒸着できるという特長があるので,これを生かせる酸化ジルコニウム膜の形成から着手した.膜形成はカソードに金属ジルコニウムを用いて酸素雰囲気中でアークプラズマ蒸着し,大気中にて高温熱処理することにより行った.as depositedでは膜の色が灰黒色にくすみ,可視光領域での吸収が多いことを示していたが,800℃の大気中熱処理により透明化した.吸光度スペクトルの測定によりほぼ所望のバンドギャップをもつ材料が形成できていることがわかった.
3. フォトコンダクタンス特性評価系の構築:今年度購入したキセノンランプを用いた光源装置を使用して,フォトコンダクタンス特性評価系の構築に着手した.フォトコンダクタンス評価で必要なオーミック接触の形成については次年度の課題とする.
以上のように,アークプラズマ蒸着と大気中アニールにより,ソーラーブラインド紫外線検出に整合したバンドギャップを有する酸化ジルコニウムを合成できた.

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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