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2008 年度 実績報告書

酸化物エレクトロニクス材料-電極金属界面の界面終端制御とバンドオフセット

研究課題

研究課題/領域番号 20560027
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

吉武 道子  独立行政法人物質・材料研究機構, 半導体材料センター, 主席研究員 (70343837)

キーワード界面終端 / 界面形成プロセス / バンドアライメント / 光電子分光法 / エピタキシャル成長 / 酸化物
研究概要

本研究では、熱力学的考察に基づき界面形成プロセスを制御することで、界面の一原子層(界面終端原子)の種類を自在に制御した系を実験的に作製し、そのショットキーバリア高さを測定して、界面終端原子の種類とショットキーバリア高さとを関連付け、ショットキーバリアの高い系やオーミックコンタクトの系を自在に設計する指針を得ることを目的としている。本年度は下記の研究を行った。
1)界面終端原子の制御のための界面形成プロセスの開発
アルミナ-銅界面において酸素原子終端の界面の形成を目指し、超高真空中で清浄なCu(111)表面を作製し、様々な試料温度で酸素を導入しながらAlを蒸着してCu(111)上にアルミナ膜を成長させた。その結果、600℃以上で、エピタキシャルアルミナ膜を成長させることに成功した。また、予想通りに、界面が酸素原子により愁嘆されていることを、XPSによるAl 2pスペクトル解析により明らかにした。
2)界面のショットキーバリア高さ、界面電荷層の電子分光的計測
(1)で形成した酸素原子終端をもつ試料のショットキーバリア高さそ光電子分光法により計測した。その結果、ショットキーバリア高さは、Cu-9Al合金の酸化により得たアルミ原子終端の場合よりもわずかに小さいのみで、大きな違いはなかった。Cu(111)の仕事関数は5.04eVであるのに対し、用いた合金Cu-9Al(111)の仕事関数は4.39eVとかなり小さく、この仕事関数の違いが、界面終端原子の違いによるショットキーバリア高さの違いが少ない原因と考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Work function for applications2009

    • 著者名/発表者名
      吉武道子, 柳生進二郎
    • 雑誌名

      電気学会論文誌C 129(印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 仕事関数の成り立ち,調整法とバンドアライメント2008

    • 著者名/発表者名
      吉武道子
    • 雑誌名

      表面科学 29

      ページ: 64-69

    • 査読あり
  • [学会発表] Band alignment at alumina-Cu interfaces- influence of crystalinity of alumina-2008

    • 著者名/発表者名
      吉武道子
    • 学会等名
      VASSCAA-4
    • 発表場所
      国引きメッセ, Matsue
    • 年月日
      2008-10-28
  • [学会発表] 金属-絶縁体界面の界面終端とバンドオフセット2008

    • 著者名/発表者名
      吉武道子
    • 学会等名
      応用物理学会2008年秋
    • 発表場所
      中部大学、春日井市
    • 年月日
      2008-09-02

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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