研究課題
昨年度にその場電子線ホログラフィー観察を行うために特殊形状の試料ホルダ先端部を設計・製作してTEM試料ホルダに取り付け、TEMで観察しながらこの針電極を試料の一端にコンタクトさせて電圧印加が可能なことを確認することができたため、今年度は、サファイアC面基板の上に成長させたAlGaN/GaNに対してAlGaN層の上に針電極を接触させ、電圧-電流特性を測定した。その結果は、AlGaN/GaNデバイス特性以外に表面の電流パスの抵抗が並列接続された電圧-電流特性となるが、それらの効果を考慮した結果AlGaN/GaN試料に対して、典型的なダイオード特性を示すことが確認された。電圧を印加しながら電子線ホログラフィーを試みたが、印加電圧に対する明確な二次元電子ガスの変化は見られなかった。AlGaN層内部において印加電圧に対する電界の変化も見らなかったりあるいは再現性のある変化を捉えるまでには至らなかった。検討の結果、コンタクトの安定性や試料と針電極の位置関係などの最適化が不十分であることがわかった。またより精度良く位相測定をするために、新しい位相計測法を考案し、その適応性や定量性についての検討を行った。その他、Gan上へのInN層成長の評価やSi基板上へのAlN/GaN多層井戸を介したGaN層成長の評価も行った。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)
Applied Surface Science 256
ページ: 4442-4446
Applied Physics Letter 95
ページ: 041913-1-3