研究概要 |
沸騰水型軽水炉(BWR)および加圧水型軽水炉(PWR)模擬環境における、オーステナイト合金の応力腐食割れ(SCC)に及ぼす微視的構造と機械的異方性の影響、および環境因子の影響を、実験と理論的手法によって体系的に調査した。模擬PWR一次冷却水環境中にて, 準三次元圧延した316L鋼よりも, 一次元圧延した316L鋼により有意な高いき裂進展速度が観察された.288oC純水中の酸素富化条件および脱気条件における, 温間圧延を施した304NG鋼のSCCき裂進展速度は、T-L方向のき裂進展速度はL-T方向のそれよりも大きる。冷間加工したステンレス鋼は、腐食電位を低下させても大きなSCCの軽減効果を呈さなかった。316NG鋼溶接熱影響部における微視的構造の変化と結晶方位差を評価し、その相関性を実証する目的でSCC試験を実施した。
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