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2008 年度 実績報告書

骨細胞再生のためのポリ乳酸・圧電材料3次元構造スキャホールドの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20560091
研究機関同志社大学

研究代表者

片山 傅生  同志社大学, 生命医科学部, 教授 (70161065)

研究分担者 仲町 英治  同志社大学, 生命医科学部, 教授 (60099893)
田中 和人  同志社大学, 生命医科学部, 准教授 (50303855)
森田 有亮  同志社大学, 生命医科学部, 准教授 (80368141)
キーワード薄膜創製 / チタン酸バリウム / 骨再生 / 骨代替材料 / スキャホールド / 骨髄細胞
研究概要

本年度は,圧電材料としてチタン酸バリウム(BaTiO_3)を選定し,骨再生用足場材料へのBaTiO_3薄膜コーティングの創製を行った.本研究では,生体移植されるスキャホールドを開発対象としているので,BaTiO_3薄膜の細胞毒性を評価する必要がある.そこで,ラットの大腿骨より採取した骨髄細胞(MSC)を用いて,細胞増殖性および骨芽細胞様細胞への分化性について評価を行った.
材料として,チタン酸ストロンチウム(SrTiO_3),BaTiO_3薄膜コーティングを施したSrTiO_3および検定済みの陽性対照材料B(毒性有),陰性対照材料C(毒性無)を用意した.材料を培養液に浸漬させて細胞毒性試験に使用する抽出液を作製した.材料上に播種したMSCを24時間培養した後に,培養液を抽出液と交換し,1,2,4日目に細胞数を測定した.いずれの材料もRefBより毒性は低く,またSrTiO_3とBaTiO_3薄膜コーティングを施したSrTiO_3の相対細胞増殖率に有意差はなく,BaTiO_3薄膜コーティングを施すことで生体適合性を低下させることはないことが示唆された.
また,材料上にMSCを播種して1週間培養した後,MSCから骨芽細胞への分化を促進させるためにデキサメサゾン,β-グリセロリン酸,アスコルビン酸を添加した培養液に交換し,更に1週間培養を行った.培養終了後,界面活性剤を用いて材料表面より回収した細胞および産生物のALP (Alkaline phosphatase)活性を測定した.BaTiO_3薄膜によってALP活性が低下することはなく,BaTiO_3薄膜を施すことでMSCから骨芽細胞様細胞への分化を抑制することがないことが示唆された.
これらの結果より,既存の骨置換材やscaffoldにBaTiO_3薄膜コーティングを施し,生体内で安全に使用することが可能であることが示された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] BaTiO_3圧電薄膜コーティングによる骨再生促進の評価2009

    • 著者名/発表者名
      立山優貴, 森田有亮, 古谷桂樹, 田中和人, 片山傅生, 仲町英治
    • 学会等名
      日本機械学会関西支部第84 期定時総会講演会
    • 発表場所
      近畿大学
    • 年月日
      2009-03-17
  • [学会発表] 骨誘導促進のためのBaTiO_3圧電薄膜の生体適合性評価2009

    • 著者名/発表者名
      古谷桂樹, 立山優貴, 森田有亮, 田中和人, 片山傅生, 仲町英治
    • 学会等名
      日本機械学会 関西学生会平成20年度学生員卒業研究発表講演会
    • 発表場所
      近畿大学
    • 年月日
      2009-03-15

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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