平成21年度は以下について取り組んだ。 (1)ナノ流体の滴下制御法の確立 20年度までにピペットプローブからの滴下法として電界印加法の滴下制御法によりサブアトリットル程度で滴下可能なことを確認できていたので21年度は電界印加のパラメータ最適化により、さらに信頼性が高く高速な滴下法を確立した。具体的にはナノ流体が電界により滴下可能であるが安定性を得るためには電圧ではなく電流をモニタリングしながらチャージ量を制御することにより、高安定な滴下装置を実現することができた。電荷のカウントは高精度電流アンプをパソコンにて取得し、電荷を計算しながら設定値に達したときにプローブを基板表面から離すことで実現した。 (2)3次元構造物の作製技術への検討(岩田、大学院生) 本手法により制御の安定化を実現後、ステージとソフトウェアを改良することで本手法での3次元化への検討を行った。手法としてはめっき構造の作製を検討し、加工中にステージを上下させることで3次元化を試みた。これにより3次元的にも堆積できることを確認した。今後はこの3次元化いおける最適化などを試みていくことで新しい微細立体造形法を開発できると思われる。
|