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2008 年度 実績報告書

精密研磨用ゼラチン砥石の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20560108
研究機関島根大学

研究代表者

坂本 智  島根大学, 総合理工学部, 准教授 (90294339)

キーワード精密研磨 / 弾性砥石 / ゼラチン / 研磨機構
研究概要

平成20年度は,卓上CNCフライス盤を改良し,ゼラチン砥石の作製およびゼラチン砥石の基本的な加工性能について研究を進めた.まず,加工中の研磨抵抗および砥石の温度を計測可能とするため,動力計・温度計を卓上CNCフライス盤に設置した.次に,ゼラチン砥石の上表面近傍に生じる気泡層を除去するため,真空ポンプで減圧しながら固化させる装置を作製した.また,ゼラチン濃度および冷却速度が気泡層の生じやすさにおよぼす影響についても検討じた.作製した装置を用いることで,気泡層を減少させることは可能となったが,気泡層の生成は砥石組成の影響も大きく,全ての組成の砥石で完全に除去するまでには至っていない.しかし,表面の気泡層は加工最初期段階に剥がれ落ちるため,研磨結果には大きな影響をおよぼさないことは確認された.ゼラチン濃度を7wt%から24wt%まで変化させて研磨実験を行った結果,低濃度であるほど研磨効率は悪いことが明らかになった,しかし,被削材の初期粗さや材質によっては,適するゼラチン濃度・添加剤量が異なることも考えられるため,今後も引き続き検討する.使用砥粒を#400から#8000まで変化させて研磨実験を行った結果,砥粒径は小さいほど良好な研磨面が得られることが確認された.また,精密研磨を行う上では,切りくず等の排出性が砥粒径よりも重要であることがわかった.砥粒濃度を7wt%から30wt%まで変化させて研磨実験を行った結果,砥粒濃度の違いによる顕著な差異は認められなかった.被削材として硼珪酸ガラス,Fe-Al系金属間化合物,快削黄銅等を用いたが,いずれの被削材も研磨可能であった.また,ゼラチン砥石と被削材間の相対速度は一般に速いほど研磨効率は向上することがわかった.しかし,砥石の組成によっては表面のスラリー化が激しく,相対速度が遅い方が良い場合も確認された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Study on Precision Polishing Using Gelatin Stone2009

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Sakamoto
    • 雑誌名

      Key Engineering Materials 407-408

      ページ: 49-52

    • 査読あり
  • [学会発表] 溶ける砥石(難削材料の高速・環境対応型加工法)2008

    • 著者名/発表者名
      坂本 智
    • 学会等名
      難加工技術展2008
    • 発表場所
      ポートメッセなごや
    • 年月日
      20080514-20080517
  • [学会発表] ゼラチン砥石の試作とその基礎的な研磨特性2008

    • 著者名/発表者名
      勝田広基,安東弘樹,坂本智,近藤康雄,臼杵年,山口顕司
    • 学会等名
      2008年度精密工学会秋季大会学術講演会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2008-09-17
  • [学会発表] 弾性砥石によるFe-Al系金属間化合物の基礎的な研磨特性2008

    • 著者名/発表者名
      勝田広基,坂本智,臼杵年,近藤康雄,山口顕司
    • 学会等名
      日本機械学会2008年度年次大会
    • 発表場所
      横浜国立大学
    • 年月日
      2008-08-04

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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