研究概要 |
本研究の目的は,三角形メッシュによる曲面表現法を確立し,これを意匠形状や機械部品などの設計で利用するための手法を開発することである.具体的には,以下に述べる研究課題を解決し,新たな手法を開発する. 1.測定データからの高品質曲面としての平滑化(セグメンテーションと平滑化法) 2.三角形メッシュでの任意稜線に対する接続性の制御と境界条件の設定 3.セグメンテーションされた領域への曲面式の当てはめと境界線の表現 4.意匠曲面のパラメトリック設計への三角形メッシュ表現の適用 本年度は,平滑化処理法では,グラフを利用した誤差が大きい場合での処理に加え,稜線データが曖昧な場合について検討した. 次に,曲面式への当てはめでは,昨年度の一近傍の誤差を基にした通過点の収束計算を,大量データを少ない制御点数で表現する近似計算に適用すべく,簡易ニュートン法を提案した.入力点の誤差とパラメータの重み関数値を制御点ごとのグループとして計算することにより,効率化を図った. 境界条件の設定では,境界線に対する横断微分ベクトルの条件を解析し,境界曲線形状を維持した接平面の指定や,境界曲線での入力点を通り横断方向の曲率を変更できる方法を開発した.
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