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2010 年度 実績報告書

階層的スペクトルによる多重モード・スパイラル渦クラスター構造の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20560148
研究機関東京工業大学

研究代表者

堀内 潔  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (10173626)

キーワード非平衡性 / DNS / エネルギースペクトル / Kolmogorov則 / Lundgren spiral vortex / エネルギーカスケード / 粘弾性流体 / 法線応力差
研究概要

本年度は、その存在が実証されたエネルギースペクトルの非平衡成分の、実験計測データおよび高レイノルズ数DNSデータにおける検証を行った.実験計測データとしては、混合層における時系列データの供与を受け、Taylor仮説に基づく空間データへの変換を行ってスペクトルを算出した.DNSでは、格子点数を2048^3、レイノルズ数R_λを400とした強制一様等方乱流のDNSデータの作成を行った.このため、複数node上で並列計算を行うコードを開発した.そして、両データにおいて、平衡成分のKolmogorovの-5/3乗則に加えて、広波数帯にわたる-7/3乗と-9/3乗スペクトルが抽出される事を示した.更に、昨年度指摘した-9/3乗成分における代数的な対数補正が付随する事を明らかにした.次に、一様せん断流のDNSデータを用いて、ストリークにより形成されるスパイラル渦のモードと非平衡スペクトルとの相関を解析した.ストリークによって循環流が形成される時間帯においては、-7/3乗スペクトルを生成するモードのスパイラル渦が形成されるのに対し、ストリークが消失する時間帯においては、-5/3乗スペクトルを生成するモードのスパイラル渦が多く形成され、これらの渦がクラスターを形成してエネルギーのカスケードが起きる事を示し、強制一様等方乱流においても同様な形成が起きる事を示した.次に、スパイラル渦形成に対する粘弾性効果を、一様等方乱流と円管内乱流において、高分子応力は非affine性を考慮した構成方程式により与えるDNSにより検証した.法線応力差の正確な算出法を新たに開発して高分子の分布領域を特定し、スパイラル渦形成の抑制と乱流抵抗低減機構を明らかにし、非平衡スペクトルに対する非affine粘弾性効果を示した.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Multi-mode stretched spiral vortex and nonequilibrium energy spectrum in homogeneous shear flow turbulence2011

    • 著者名/発表者名
      K.Horiuti, T.Ozawa
    • 雑誌名

      Physics of Fluids

      巻: 23 ページ: 035107

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Normal stress difference and drag reduction mechanism in Johnson-Segalman viscoelastic turbulence2010

    • 著者名/発表者名
      K.Horiuti, K.Matsumoto
    • 雑誌名

      Bulletin of the American Physical Society

      巻: 55 ページ: 396

  • [雑誌論文] 粘弾性法線応力差による乱流抵抗低減機構の解明2010

    • 著者名/発表者名
      松本一真, 堀内潔
    • 雑誌名

      日本流体力学会誌「ながれ」別冊

      巻: 229 ページ: 278

  • [学会発表] Normal stress difference and drag reduction mechanism in Johnson-Seaalman viscoelastic turbulence2010

    • 著者名/発表者名
      K.Horiuti, K.Matsumoto
    • 学会等名
      The 63rd Annual Meeting of the American Physical Society's Division of Fluid Dynamics
    • 発表場所
      Long Beach, California, U.S.A.
    • 年月日
      2010-11-23
  • [学会発表] 多重モードSpiral vortexと非平衡エネルギースペクトルの抽出2010

    • 著者名/発表者名
      堀内潔
    • 学会等名
      九州大学応用力学研究所共同利用研究集会「乱流現象及び非平衡系の多様性と普遍性」
    • 発表場所
      九州大学応用力学研究所 招待講演
    • 年月日
      2010-11-12
  • [学会発表] 粘弾性法線応力差による乱流抵抗低減機構の解明2010

    • 著者名/発表者名
      松本一真, 堀内潔
    • 学会等名
      日本流体力学会年会2010
    • 発表場所
      北海道札幌市
    • 年月日
      2010-09-11
  • [学会発表] Energy cascade in multi-mode stretched spiral vortices2010

    • 著者名/発表者名
      K.Horiuti
    • 学会等名
      6th IMS Turbulence Workshop (Invited)
    • 発表場所
      London, Imperial College, UK
    • 年月日
      2010-07-14

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公開日: 2012-07-19  

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