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2010 年度 実績報告書

軸流圧縮機の過渡失速特性と能動失速制御法に関する衝撃波管実験と数値解析研究

研究課題

研究課題/領域番号 20560171
研究機関早稲田大学

研究代表者

太田 有  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50211793)

キーワード軸流圧縮機 / 旋回失速 / サージング / 衝撃波管 / 発生騒音
研究概要

軸流圧縮機に発生する旋回失速とサージという2つの非定常現象が同時に発生している場合の圧縮機内部流れ構造と非定常挙動を実験的あるいは数値的に解明することを目的として,詳細な計測実験と数値解析スキームの作成を行った.特に実験では,容積タンクを圧縮機下流側に直列に配備した実験装置を用いて,容積要素が拡大した圧縮機系を実現すると共に,下流側から圧縮波を印加した過渡応答試験を実行した.また,動翼チップ側上流よりノズルを用いて噴流を印加することで,圧縮機の失速を遅延させる技術を応用して,サージと旋回失速との因果関係を調査した.容積要素が拡大した系では,旋回失速とサージは同じ運転条件下で共存し,サージサイクル当たり最大2回のセルが翼間に構成される.失速セルの構成は動作点の位置によって大きく影響され,同時にサージサイクルも多種に変化することがわかった.このサージサイクルを決定する要因を調査するための一つの手段として,Wavelet解析を援用することで,失速セルの回復に伴う翼間内流路プロッケージの減少が圧縮機流量を拡大させて,サージサイクルを支配している機構を明らかにすることができた.従来から独立の事象と考えられてきた旋回失速とサージは,その発生過程において密接に関連していることを示した.噴流の印加によって,従来は安定であると考えられてきた性能曲線の右下がり領域においても不安定が発生することや,安定な運転範囲を10%以上も改善できることも確認し,軸流圧縮機の不安定現象把握に向けて数多くの資料を蓄積することができた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Unsteady Flow Field under Surge and Rotating Stall in a Three-stage Axial Flow Compressor2011

    • 著者名/発表者名
      T.Hara, D.Morita, Y.Ohta, E.Outa
    • 雑誌名

      Journal of Thermal and Fluid Sciences

      巻: Vol.20, No.1 ページ: 6-12

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Unsteady Behavior and Control of Diffuser Leading-edge Vortex in a Centrifugal Compressor2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Ohta, T.Goto, E.Outa
    • 雑誌名

      Proceedings of the ASME Turbo Expo 2010

      巻: GT2010-22394 ページ: 1-10

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Unsteady Flow Field under Surge and Rotating Stall in a Three-stage Axial Flow Compressor2010

    • 著者名/発表者名
      T.Hara, D.Morita, Y.Ohta, E.Outa
    • 雑誌名

      Proc.the 3rd Asian Joint Workshop on Thermophysics and Fluid Science 2010

      巻: (CD=ROM) ページ: 1-6

  • [学会発表] 衝撃波管を用いた三段軸流圧縮機の失速過渡特性に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      原隆幸,太田有,大田英輔
    • 学会等名
      日本機械学会2010年度年次大会
    • 発表場所
      名古屋工業大学
    • 年月日
      20100900

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公開日: 2012-07-19  

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