研究概要 |
(1)温壁面上への連続滴下による燃料残渣の堆積実験 (1-1)実験準備として開発している『高温壁面上への連続滴下による燃料残渣の堆積実験』による本格的な実験を開始し、実験の管理、測定データの整理方法、堆積した燃料残渣の特性解析方法を検討した,その結果,10,000滴以上の滴下実験を行えば,目的と刷る残渣の研究ができることが明らかになった. (1-2)燃料としてはパーム油をエステル化して製造した3種類のBDFを中心にBDFと軽油のブレンド燃料について調べた.その結果BDFの残渣は軽油に比べて10倍程度多いことが明らかになった. (1-3)燃料以外に、壁面の温度、液面の状態が常に燃料液膜で覆われている『濡れ面条件』と滴下ごとに液膜の蒸発が終了する『乾燥面条件』が現象を支配していて,さらに壁面温度条件として最大蒸発率を示す温度と実際の壁面温度の相違が現象を左右すること,また壁面上の残渣の低温酸化も無視できないことを明らかにした. (2)ディーゼル機関の燃焼室への燃料残渣の堆積実験 実機関の燃焼室内における燃料残渣の堆積を調べる実験装置を完成させた,さらに軽油と軽油に沸点の高い潤滑油を混ぜた2種類の燃料を使用して,堆積の進行程度を調べ,堆積の進行が燃料に依存することを明らかにした.またその相違は,上記の基礎実験によって十分予測できることを明らかにした.
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