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2008 年度 実績報告書

固体微粒子添加による自励振動ヒートパイプの性能向上と熱輸送機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20560180
研究機関東京工業大学

研究代表者

長崎 孝夫  東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 准教授 (30155923)

キーワードヒートパイプ / 自励振動
研究概要

固体微粒子添加による自励振動ヒートパイプ(以下PHPと略記)の性能向上を図るため,銅管を用いた12ターンの非ループ型PHPを製作し実験を行った。銅管は外径3mm,内径2mmであり,加熱部,断熱部,冷却部長さはそれぞれ50mm, 90mm, 50mmとし,銅管をUベンド加工することにより蛇行流路を形成した。種々の固体粒子添加について実験を行う際の管内の洗浄を容易にするため非ループ型とし,加熱部はセラミックヒータにより加熱し,冷却部は水冷とした。このPHPについて,作動流体には水,エタノール,フロンR141bを用い,固体微粒子としてダイヤモンド(8〜20μm),銅(1.5μm, 10μm),アルミナ(0.6μm, 10μm)を用いて実験を行った。その結果,特にR141bの低加熱量域で固体粒子添加による性能向上が顕著であり,有効熱伝導率が最大で約40%増加することが分かった。粒子材質の影響として,ダイヤモンド,銅,アルミナでほぼ同程度の促進効果があったが,銅粒子の場合には粒径1.5μmに比べ10μmの方が効果的であり,アルミナ粒子の場合には粒径10μmに比べ0.6μmの方が効果的であるなど,粒子サイズの影響について材質による差異があることが分かった。以上の銅管製PHPの実験に加え,作動メカニズム解明のため,両端部を加熱,中央部を冷却した直線矩形流路中の1個の液柱の自励振動につき高速度ビデオによる可視化を含む実験を行った。その結果,液柱移動後に薄液膜が残留する様子が観察され,この残留液膜の蒸発・沸騰が自励振動ヒートパイプ内の熱流動に重要な役割を果たすことが分かった。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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