研究概要 |
(1) 収着剤流動層における基礎的挙動の評価 収着剤を利用した流動層式空調システムの実用化に向けたバッチ式パイロットプラント作製において装置上改善すべき点を明らかにするために,前年までに行った収着剤流動層における各実験因子を変化させた場合の種々のデータを精査して,その挙動を明らかにした. (2) パイロットプラントの作製および性能評価 想定する実機は,収着剤流動層を2つ用いて,収着(除湿)と脱着(再生)を繰り返して連続的に空気の湿度および温度を制御するシステムであり,システム稼働状況,性能,効率を把握するために,一般家庭用の小型パイロットプラントを作製し,実機で想定される条件にて実験を行った.実験装置の空気調節部および温水または冷却水循環部は,前年度までに使用した収着・脱着実験装置の構成を基本とし,また,バッチシステムを行うための空気流路の切り替え機構,および流動層内の冷却・加熱をするための伝熱管に流入させる冷却水と温水の切り替え機構を作製した.空気流速や空気温度,湿度,および収着剤充填量など影響するパラメーターを変化させた実験を行い,収着・脱着の経時変化や装置の熱容量を考慮したバッチ式の収着,脱着の切り替え時間の最適化や除湿特性について明らかにし,実機として用いる際の基礎的データを整理した. (3) 数値解析に関する予備調査 実験結果を元にして本システムをモデル化した性能予測をする数値解析プログラムを作成するために,従来の関連研究に関する文献調査を行った.
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