研究概要 |
1. 最近の風車では,50mを越すブレードが回転している.それをモデル化した回転する1枚の弾性ブレードの振動について,理論的,実験的に詳細に調べ,昨年度からの研究を完成させた.ブレードの回転速度を変化させたときの周波数応答を調べ,ブレードの自重による係数励振効果と,高さにより変化する風力による励振効果の相乗効果によって発生する超調波振動などの特性を明らかにした.この研究結果は,機械学会論文集に投稿中である. 2. 風車の1つの種類に,2枚ブレードの風車がある.これは非対称性(慣性モーメントの方向差)が非常に大きく,様々な不安定振動を引き起こす可能性がある.このような2枚ブレードの風車に特有な振動についても解析を行いその特性を明らかにした.現在は実験の途中である.解析結果の部分については,機械学会講演会で発表を申し込み中である. 3. 風車の振動で最も問題になるのは風車タワーの振動である。風力がブレードの振動を引き起こし,そのブレードの振動がタワーの振動を引き起こす.このような振動を流体ダンパーによって抑える研究も行った.上記1の超調波振動の共振に対して,かなりの効果が得られた.この理論解析の結果は,機械学会中国四国支部総会・講演会にて発表を行った.
|