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2010 年度 実績報告書

積層圧電アクチュエータの衝撃力利用法の確立に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20560234
研究機関山梨大学

研究代表者

大内 英俊  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (30126312)

研究分担者 石井 孝明  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (40262323)
キーワードメカトロニクス / 圧電アクチュエータ / 積層素子 / 衝撃駆動 / 微動機構 / 噴射ポンプ / 粒子選別
研究概要

本研究では、積層圧電アクチュエータに急激に電圧を印加したときに発生する衝撃的な力の工学分野への利用法を確立することを目的としている。応用例として、圧電素子で慣性体を打撃しつつ移動する微動機構、流体中でピストンを急激に移動させる方式の噴射ポンプによる粒子選別について研究を進めた。
1. 打撃による微動機構ばね支持された慣性体を積層圧電アクチュエータに接触させておき、これをアクチュエータの打撃力で跳ね飛ばす方式の微動機構を試作している。慣性体の原位置復帰を圧電効果による電圧で検出し、タイミングを計って連続的に打撃を与えることも可能である。基本動作はある一方向への移動であるが、打撃位置や強さの条件によっては逆方向への移動も可能であることを、実験とシミュレーションにより明らかにした。すなわち打撃によって機構に発生するモーメントに起因する床との抗力が要因であり、慣性体の支持法を変更してモーメントが発生しない機構とすると、逆方向へは移動しないことを検証した。
2. 噴射ポンプによる粒子選別シリンダ内のピストンを積層圧電アクチュエータによって急激に移動させ、流体をノズルから微小量噴射させる。直後に同じノズルから流体を吸入するが、流出入時のフローパターンの違いにより、連続的に噴射すると一方向への流れができる。この噴射ポンプを利用して、管内を流動する直径約1mmの白と黒の粒子1を選別する装置を試作した。2組の光センサーで粒子を検出するとともにその速度を計測し、下流に設置した噴射ポンプによって選別する。粒子の検出率は95%以上、分離成功率は93%以上であった。1個の粒子に対する噴射回数を増加させることも分離成功率を向上させるために有効であることがわかった。
以上により、積層圧電アクチュエータの打撃力の利用と連続的な打撃力の発生法を確立し、微動機構への応用、噴射ポンプへの応用などが達成できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Parricle Sorting Using a PZT Jet Pump2010

    • 著者名/発表者名
      H.OHUCHI
    • 雑誌名

      International Journal of Automation Technology

      巻: VOL.4 ページ: 524-529

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Driving Characteristics of a Step Motion Mechanism Driven by Impulsive Force of a PZT Actuator2010

    • 著者名/発表者名
      H.OHUCHI
    • 雑誌名

      Proceedings of the 14th International Conferences on Mechatronics Technology

      巻: BO1 ページ: 88-92

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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