高分子アクチュエータの一つであるIonic Polymer-Metal Composite(IPMC)は乾電池一本程度の電圧で駆動する低消費エネルギー屈曲モードアクチュエータして知られている。その屈曲制御は非常に困難であり、従来は屈曲方向を反転させるために臨機応変に印加電圧の極性を反転させる程度の制御しか行われてこなかった。本研究では従来のアプローチと異なり、制御理論に基づき屈曲制御を試みた。FFT解析によりIPMCの伝達関数を導出し、この伝達関数をもとにしてFeedforward、Feedback、Two-Degree-of-Freedom制御を試みた。実機を用いた制御の検証では、FeedbackおよびTwo-Degree-of-Freedom制御下でIPMCは理想的に屈曲制御できることを確認した。
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