研究概要 |
消化管の手術後に行う導通試験の時間短縮のため、慣性反力による滑らかな外表面を持つ走行カプセルを提案し、実際のカプセルを用いた確認のための走行実験を行った。また、投薬のためのMEMSデバイスを作製した。 ワンチップマイコンArduinoを用いた小型コントローラの作製 走行カプセルの駆動には、入力波形発生器とバイポーラアンプを従来使ってきた。これらの機材は大きく重く(サイズ30cm,重量5kgほど)カプセル自走化、無線化の障害となっていた。そこで、ワンチップマイコンArduinoを用いることによって、携帯可能な小型コントローラを製作した。プログラムにより波形を調整でき、かつ大きさは15cm×10cm×3cm,重量300gに収まり、大幅な小型化、軽量化が達成できた。 自走化、無線化 Arduinoと電池を搭載して外からの電力供給なしでも、電池で自走できるマシンを作成した。回路部を小型化するためにコントロール回路にはArduino-nanoを用い、電源にはリチウムポリマー電池を用いた。 自走(秒速10mmほど)できるものの、ボディが8cm長さあり、さらなる小型化をする必要がある。 投薬メカニズム MEMS技術を活用して投薬メカニズムを作製した。電流を流すと金属薄膜が電解液に溶けて薬剤が容器から出ていく原理を用いている。走行カプセルに収めるため、薬剤を放出するメカニズムは単純小型で信頼性の高い方式を採用した。Si深掘り加工により容器を作製し、基本動作が確認できた。
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