研究課題
【5】繊細な磨きのエネルギーを生成できるウッドスティック工具のための微小摺動制御法の検討し、磨き実験により有効性を検証した。一般的に精密機械における摺動現象は位置決め精度および加工品の形状精度を低下させる要因として問題視されることが多いが、本研究では微小摺動により磨きのエネルギーを微調整することで周速度の低い領域においても安定した仕上げ品質を得ることを目的とした。まず、磨き斑を効率的に除去するための繊細な磨きのエネルギーを発生させるために、3次元CAD/CAMが算出する基本工具経路データ(CLデータ)に基づく微小摺動制御法を新たに検討した。微小摺動ベクトルは、工具の進行方向と直交する方向で、かつ、ワークの表面に沿って一定の大きさで規則正しく出力されるべきであるが、ハイエンドな3次元CAD/CAMであってもそのような摺動動作に対応した工具経路を生成できるものは存在していなかった。そこで、CAMのメインプロセッサが生成する多軸制御用CLデータをもとに微小摺動ベクトルを算出できる新たなポストプロセッサを開発した。つぎに、微小摺動のための速度ベクトルが付加されたCLデータに基づく倣い制御法を提案し、既に試作開発しているデスクトップ型NC工作機械に実装した。その後、NC工作機械の主軸にダイヤモンドペーストを馴染ませたウッドスティックツールを装着し、直径4mm程度のLEDレンズ成形用金型の仕上げ実験を行うことで、形状精度を落とすことなく磨き斑を効率的に除去できる効果があることを確認した。
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http://www.tus.ac.jp/ridai/doc/ji/RIJIAOIDetail.php?act=nam&kin=ken&diu=A19749