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2009 年度 実績報告書

タンパク質X線結晶構造解析を加速する結晶装填システムの高度化

研究課題

研究課題/領域番号 20560251
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

平木 雅彦  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 研究機関講師 (20282676)

キーワードタンパク質 / 知能機械 / 校正
研究概要

タンパク質X線結晶構造解析の一連のプロセスの内、結晶装填システムによって結晶が装填されたホルダーを液体窒素で急冷し、液体窒素デュワー内の結晶保存用カセットに自動的に格納するためのシステムの開発を行っている。平成21年度は、ホルダー運搬用ロボットの開発と結晶保存用カセットへの格納実験、タンパク質結晶を用いたテスト実験を行った。
ホルダーを把持するロボットハンドの製作を行い、平成20年度に購入・製作した部品および既存の産業用ロボットを組み合わせてホルダー運搬用ロボットを完成させた。液体窒素中の結晶保存用カセットにホルダーを安定に格納するためには、力覚センサを用いたカセットの位置と向きの校正が重要であり、動作ソフトウェアに加えて、校正を行うソフトウェアの開発も行った。まず液体窒素なしでカセットにホルダーを格納するテストを行い、その後実際に液体窒素ありで格納テストを行った。4,310回のテストのうち4回ほど格納できないトラブルがあったのでエラー率は0.093%であった。ホルダーが格納できないと次のホルダーを格納する場合に衝突することが考えられるため、引き続きエラー率低下を目指す。
ホルダーは単に格納できれば良いわけではなく、タンパク質結晶の質を落とさないことが重要である。そこで、実際にタンパク質結晶を用いた実験を繰り返し行うためには大量のタンパク質結晶が必要になるため、タンパク質結晶を安定して作成するための結晶化予備実験を行った。比較的安定に結晶が得られるリゾチームとソーマチンを用いて、結晶化のための条件の検討を行った。得られた結晶を用いて、従来研究者が行っていたマニュアルで冷却・格納を行い、高エネルギー加速器研究機構フォトンファクトリーのビームラインBL-5Aを用いてX線回折データの収集を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 第23回日本放射光学会年会放射光科学合同シンポジウム2010

    • 著者名/発表者名
      平木雅彦
    • 学会等名
      結晶交換システムPAMの高度化
    • 発表場所
      姫路
    • 年月日
      2010-01-08
  • [学会発表] Current status and development of macromolecular crystallography beamlines at the Photon Factory2009

    • 著者名/発表者名
      Masahiko HIRAKI
    • 学会等名
      AsCA2009 (Joint Conference of the Asian Crystallographic Association and Chinese Crystallographic Society)
    • 発表場所
      北京(中国)
    • 年月日
      2009-10-24
  • [学会発表] Fully-automated data collection using PAM and development of PAM/SPACE reversible cassettes2009

    • 著者名/発表者名
      Masahiko HIRAKI
    • 学会等名
      SRI09 (The 10th International Conference on Synchrotron Radiation Instrumentation)
    • 発表場所
      メルボルン(オーストラリア)
    • 年月日
      2009-10-01

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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