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2008 年度 実績報告書

高電圧機器外部電気絶縁耐力の異常低下に与える炭酸ガス濃度効果

研究課題

研究課題/領域番号 20560283
研究機関福岡大学

研究代表者

西嶋 喜代人  福岡大学, 工学部, 教授 (40117205)

キーワード地球温暖化 / 微量炭酸ガス / 火花放電特性 / 絶縁耐力低下 / 放電メカニズム / 気体温度 / 分光診断 / コロナ放電
研究概要

大気中の電力機器の外部電気絶縁耐力に与える炭酸ガス(地球温暖化ガス)濃度効果を検討するのが研究目的である。
CO2ガスの大気中濃度が約400ppmと微量であるので、そのガス効果を鮮明にするため、不純物の混入の少ないオイルレス高真空排気ユニット(平成20年度購入済み)を用いた放電容器した。
実験は、室空気と合成空気(N2/O2混合ガス)に0〜20000ppm (2%)の濃度範囲のCO2ガスを混入し、特別高圧領域の棒対平板ギャップ(ギャップ長6.25cm)の正極性直流火花破壊特性を先ず測定した。その結果、次のことが明らかになった。
(1)室空気の炭酸ガス濃度が約2400ppmへ上昇すると、電気絶縁耐力が極端に低下し、半減する。その主な理由は、CO2ガスは分岐の少ない正ストリーマの進展を促進し、コロナ安定化作用を著しく低下させる。
(2)さらに、ストリーマとリーダの中間的なギャップを横切る線状の放電チャネルが出現する。これはCO2濃度を高めた火花破壊時に出現する放電発光過程の特徴である。
また、直流の火花破壊過程の典型はコロナ放電からの破壊ストリーマの発生である。このストリーマの発生が火花破壊を決定するにも係わらず、その物理現象は明らかにされていない。そこで、火花破壊直前のコロナ放電発光を分光診断し、気体温度、イオン温度、振動温度の計測を試みた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 学会発表 (3件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 大気圧室空気中の正ストリーマの気体温度2009

    • 著者名/発表者名
      泉井裕行, 久田一徳, 他
    • 学会等名
      電気学会全国大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2009-03-19
  • [学会発表] 大気圧合成空気中での直流火花破壊特性に与えるCO2ガス効果2009

    • 著者名/発表者名
      青山嵩史, 江本秀明, 他
    • 学会等名
      電気学会全国大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2009-03-17
  • [学会発表] 大気中正極性直流火花破壊過程に与える微量CO2濃度2008

    • 著者名/発表者名
      江本秀明, 青山嵩史, 他
    • 学会等名
      電気関係学会九州支部連合大会
    • 発表場所
      大分大学
    • 年月日
      2008-09-25
  • [図書] 電気エネルギー工学概論2008

    • 著者名/発表者名
      西嶋喜代人, 末廣純也
    • 総ページ数
      186
    • 出版者
      朝倉書店
  • [備考]

    • URL

      http://te.tec.fukuoka-u.ac.jp/nishi.jima/index.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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