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2010 年度 実績報告書

列間高抵抗層によるクエンチバックの原理実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 20560286
研究機関核融合科学研究所

研究代表者

今川 信作  核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (10232604)

キーワード超伝導マグネット / 電気絶縁 / クエンチ保護
研究概要

導体間の抵抗体としては導電性セラミックスが有力な候補材料であるが,半田接合などの冶金的な接合を採用できないため導体との接触抵抗を小さくすることが課題として残っている。そのため,列間抵抗を実測できるような試験体・試験治具を完成させて,低温での電気特性を調べた。列間抵抗値が特に重要であるため,まず,異なる材質の試験体を準備して,各々の列間抵抗を実測し,最適な組み合わせを探した。抵抗体に導電性セラミックスを用いる場合の導体との接触抵抗を低減するためには,インジウムなどの柔らかい金属を挿入して所定の圧力で押さえつける方法が有効であることが分かった。超伝導導体の巻線時には,導体間の隙間を小さくして巻線剛性を高めるために,導体に張力や横圧縮を加える処置が行われることから,この方法が適用可能であることが期待できる。
並行して,電流遮断時の温度解析プログラムを作成し,実測された列間抵抗値を用いて,本方式の大型マグネットへの適用可能性を検討した。接触電気抵抗のばらつきは,電流遮断時の導体間横断電流による温度上昇を不均一にするが,マグネット保護の観点からは,個々の導体間抵抗に数倍の偏差があっても許容されるという結果が得られた。抵抗の偏差が大きいほど常伝導に転移する時間の差が大きくなるが,全てが常伝導に転移するまでの発熱量は全磁気エネルギーの1%以下であることから到達温度上昇への影響は小さいためである。このことから,接触電気抵抗には抵抗体の数倍の偏差が許容されるとことになり,実現性の観点で有利な結果が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Prospects Toward an Integrated Heliotron Fusion Reactor2010

    • 著者名/発表者名
      S.Imagawa, A.Sagara, H.Yamada, N.Nakajima, A.Komori, O.Motojima
    • 雑誌名

      Fusion Science and Technology

      巻: 58 ページ: 593-598

    • 査読あり
  • [学会発表] Design study on DC superconducting magnets with conductive sheets between turns.2010

    • 著者名/発表者名
      S.Imagawa
    • 学会等名
      Applied Superconductivity Conference 2010
    • 発表場所
      米国,ワシントンDC, Omni Shoreham Hotel
    • 年月日
      2010-08-06

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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