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2009 年度 実績報告書

ゲルマニウムベース高移動度トランジスタのための表面修飾と絶縁体/界面改善

研究課題

研究課題/領域番号 20560300
研究機関大阪大学

研究代表者

金島 岳  大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (30283732)

キーワードGe / 分子軌道計算 / 表面・界面物性 / High-k / 表面反応 / 表面処理
研究概要

量子化学計算を行うためには、対象となるGeのモデルを構築する必要がある。計算精度を上げるためにはできるだけ大きなクラスターが必要であるが、多くの構造を計算するため1日程度で計算を終了できるサイズを目安としGe原子100個程度からなるクラスターを構築した。また計算のモデルに合わせて2次元の周期境界条件を設定した。次に、Geクラスター表面に網羅的に多種の原子を反応させ安定構造を計算した。この結果、Siと異なりGe表面はHにより安定化できず、Fは表面のGe原子との結合が非常に強く、さらに。CやBも比較的表面を安定化ことがわかった。さらに、これらの修飾された表面と酸素との反応性について調べ表面を不活性化できるものについて探索をおこなったところ、Fは離脱することなく安定であった。これらの結果より、F表面処理は非常に有効であることが分かった。また、Bによる安定化の可能性も示せた。そこで、次に溶液処理などによりF表面修飾が出来ないか調べた。その結果、BHF溶液処理をおこなうことで表面にFを残留させることが出来ることが分かった。しかし、Bを含む溶液でエッチングしても、表面にBを吸着させることが出来ず、更なる研究が必要である。さらに、フッ素処理をすることで界面準位を低減できることは示したが、さらに表面フッ素処理を施したGeベーストランジスタの作成に成功し、その特性を評価することができた。その結果、トランジスタ特性において重要なパラメーターである移動度が向上することが分かり、性能向上に役立つことを示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] HfO2/Ge MIS構造のF2処理と窒素ラジカル処理による電気的特性の向上2009

    • 著者名/発表者名
      今庄秀人, Hyun Lee, Dong-Hun Lee, 吉岡祐一, 金島岳, 奥山雅則
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告書 SDM2009

      ページ: 43-48

  • [学会発表] F_2添加光MOCVD法により作製したHfO_2/Ge FETの特性向上2010

    • 著者名/発表者名
      Donghun Lee, 今庄秀人, 吉岡裕一, 金島岳, 奥山雅則
    • 学会等名
      第57回応用物理学会学関係連合講演会
    • 発表場所
      東海大学
    • 年月日
      2010-03-18
  • [学会発表] Ge(100)表面と元素の反応の分子軌道解析と結合の安定性2009

    • 著者名/発表者名
      Donghun Lee, 金島岳, 奥山雅則
    • 学会等名
      第70回応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      富山大学
    • 年月日
      2009-09-11
  • [学会発表] DLTSおよびICTS法によるHfO□/GeのMIS構造の界面状態評価2009

    • 著者名/発表者名
      吉岡祐一, Donghun Lee, 今庄秀人, 金島岳, 奥山雅則
    • 学会等名
      第70回応用物理学会学術講演会
    • 発表場所
      富山大学
    • 年月日
      2009-09-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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