研究課題
今年度は、平成20年度に得られた水平配置3次元ディスプレイと2方向表示3次元ディスプレイに関する知見をもとに、平成20年度に試作したシステムを多方向表示に発展させた。また、多方向表示3次元ディスプレイで再生するための光線データを取得する手法を確立し、円周配置のカメラシステムを試作した。1. 複数の水平配置3次元ディスプレイ(基本ディスプレイ)を組み合わせて多方向表示(全周表示)ディスプレイを構成するために、基本ディスプレイの特性と組み合わせるディスプレイ数の関係を明らかにし、4方向表示のディスプレイを試作し、原理の確認を行った。試作したディスプレイの表示可能エリアは、プロジェクタ(1画素のサイズは0.107mm^2)を用いた場合は82.3×82.3×82-3mm、プリンタ出力(600dpi)による静止画の場合は114.3×114.3×114.3mmとなった。2. それぞれの基本ディスプレイで再生された3次元像を空中で重ね合わせる必要があるため、3次元像の重ね合わせの精度を測定する手法を確立した。この手法を用いて試作ディスプレイを調整し、97.6%の精度で3次元像の表示位置をあわせることができた。3. 多方向表示3次元ディスプレイで再生するための光線データを取得するために、多数のカメラを円周状に配置したカメラシステムを提案し、必要とするカメラ台数を削減するための光線データの補間法を確立した。さらに、再生表示される3次元画像の劣化に注目し、必要とするカメラ台数を見積もる手法を確立した。カメラ台数14台、中心角40゜のカメラアレイシステムを試作した。
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Int.J. of Innovative Computing, Information and Control Vol.5
ページ: 619-629
ページ: 4115-4124