研究課題
今年度は、平成21年度までに一部作製した多方向表示ディスプレイと円周配置カメラシステムに、力覚提示装置を組み合わせて、3次元ディスプレイのインタラクティブ化を行った。1. 多方向表示3次元ディスプレイのインタラクティブ化のために、平成21年度までに一部作製した多方向表示3次元ディスプレイの改良を行った。基本構成要素となる3次元ディスプレイを18個組み合わせ、直径18mmの3次元像を視域角124゜で観察可能なシステムを試作した。2. 1で述べたディスプレイを構成するには、それぞれの基本ディスプレイで再生された3次元像を空中で重ね合わせる必要があるため、平成21年度に確立した3次元像の重ね合わせの精度を測定する手法を用い、試作ディスプレイを調整して、90.7%の精度で3次元像の表示位置をあわせることができた。3. 1および2で述べた3次元ディスプレイと力覚提示装置PHANToM(Sensable Technologies)を組み合わせる手法を確立した。試作システムにおいて、表示された3次元像と力覚提示装置の指示する位置の誤差は、8.2%以下であった。4. 円周配置カメラシステムにおける光線情報の簡易な補間方法を確立し、中心角40゜の円周カメラシステムで取得した画像から光線情報を取得するのに必要な時間は約0.07秒となった。これにより、3次元像に変形を伴わない操作では、ほぼリアルタイムでインタラクティブ動作が可能であることが確認できた。
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ICIC Express Letters, Part B
巻: Vol.4 ページ: 2311-2315
Journal of Society for Information Displays
巻: Vol.18 ページ: 501-506