重合格子法とFDTD法を組み合わせ、電磁界振動連成問題の数値解析法を提案している。これまでは、ガリレイ変換を考慮した低速の場合に適用できる数値解析法であったが、今年度は新たに高速の場合にも適用できるようにローレンツ変換を考慮した電磁界振動連成問題の数値解析法を提案している。 重合格子法を用いた手法を厳密解、移動境界適合座標系と比較した結果、この結果は両者とよく一致することを証明できた。重合格子法は、移動境界適合座標系に比べて移動距離を長く取れる特徴があり、今後、広い範囲に応用ができる利点があるため、MEMSをはじめモバイル通信機器に応用できる手法であることを確認でき、今後この手法を応用していけることを確認した。 従来から提案してきている移動境界適合座標系を用いた手法は周波数領域で検討を行い、その結果は2008年9月電子情報通信学界和文論文誌に掲載された。今年度、新たに提案した重合格子法については2008年7月のIEEEAP-S2008、PIERS2008、で発表した。ローレンツ変換を導入した高速の場合にも適用できるように発展させた手法は、2008年11月の電気学会電磁界理論研究会で発表したのをはじめ、2009年3月のACES2009でも発表した。さらに2009年6月のIEEEAPS2009で発表の予定である。 MEMSに応用した研究成果は、2009年6月のIEEEAPS2009で発表の予定である。以上述べたように、成果は、国内外の学会で発表し、よい評価を得ている。
|