研究概要 |
平成21年度も,平成20年度に引き続きスマートインフォメディアシステムの基盤とするためのアプローチとなる研究を行い,さらにこれらのアプローチの融合を図った. 感性研究からのアプローチ:浅野は,テクスチャの変化による視覚的印象への影響を定量的に評価する手法を開発した.さらに,視距離の違いによる影響の変化を統計的に分析した. 画像フィルタ研究からのアプローチ:棟安・浅野は,テクスチャ画像をベースとして,最適な雑音除去を行うフィルタを開発し,遺伝的アルゴリズムを積極的に利用して最適化の能率を向上させた.さらに,浅野・藤尾は,最適化に記述長最小原理を導入して,最適化を理論的に明確なものにした.また藤尾は,モルフォロジーを応用して,脳波におけるパターン抽出に加え,動画像における異動物体抽出も行った. 計算知能研究からのアプローチ:延原は,形式概念分析に基づく束構造可視化システムを,大規模画像データベースのみならず,法律体系の可視化という新しい分野に応用した. 論理の解析からのアプローチ:藤尾は,引き続き量子論理における「含意」の問題などについて解析を行った. また,2009 International Workshop on Smart Info-Media Systems in Asia(SISA 2009)国際会議(2009年10月,関西大学)において"Mathematical Morphology and Its Applications"を開催し,本研究の代表者・分担者も講演者に加わって,本研究の成果を発信した.
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