4年間にわたる本研究の最終年度にあたり、本年度は、昨年度までの研究の総括と、未発表の研究成果を学会発表し、他の研究者からの意見を踏まえ学術論文として執筆することを目的とした。研究の総括では、研究の成果の応用の可能性についても考察を行った。平成23年度の主な研究実績の概要は、以下のように要約される。 1. 高速ブロックマッチング法への応用 相関計算法を拡張することによって、ブロックマッチングという方法に適用可能であることを示し、その高速計算法について考察した。またブロックマッチングの応用例として、non-local meanフィルタによる画像雑音除去を示し、提案法の有効性を確認した。その成果は、国際会議及び国内会議論文として発表された。 2. 研究の総括と考察 4年間の研究を総括し、最終報告書の準備を進めている。またその総括を通して、研究成果の新たな可能性についても考察を行っている。DCTの正負符号が持つ情報としての重要性と、DCTやDGT符号が持つ新しい幾つかの性質が述べられる。またそれらの有用性が、幾つかの応用例によって確認された。また未発表の成果を、国際会議及び論文誌にそれぞれ投稿した(現在査読審査中)。 以上のように、研究を進めると同時に、総括及び学会発表、またはその準備を進めることができた。いずれもほぼ計画通り研究を進めることができ、成果を広く一般に公開することができる予定である。
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